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チクワとゴボテン

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久しぶりに一人飯。

数人、客がいるだけの大衆酒場。
おでんの鍋の前の席を勧められた。
高校生の頃、カマボコ屋でアルバイトをしていたので
練りモンが苦手になってしまった。
目の前でチクワとゴボテンが干からびている。
ビニールがヒタヒタに鍋に漬かっている。

興奮したオバチャンのケタタマシイ声が響く。
“キョウビの子は!キョウビの子は!”
その後は博打の配当金の話しでボリュームUP!
お次は下ネタの繰り返し。
大阪のオバチャンはゴッツイ。

ボクは、干からびたチクワを前に
“俺に話しを振ってくるなよ”と願い
熱燗に口をつける。

ケイタ、スミトが会いたいと言っているが
待ち合わせの時間まで1時間以上ある。

ますます干からびる。


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